Zoho Flowは、Zoho製品と外部アプリをつないで、複数のアプリにまたがる作業を自動化できるクラウドサービスです。「何が起きたら」というきっかけと「何をするか」という処理を組み合わせ、その流れを「flow(フロー)」として作ります。
Zoho製品専用のツールではなく、外部アプリも連携の対象です。ただし、連携できるアプリには「base app」と「premium app」という区分があり、プランによって使える条件が変わります。プラン選びの基本は、自分が使うアプリと、毎月どれくらい処理するかを照らし合わせることです。この記事では、しくみ、できること、料金、選ぶときの注意点を順に見ていきます。
1つのflowは、1つのトリガーと、1つ以上のアクションで構成されます。トリガーは自動化が始まるきっかけ、アクションはそのあとに実行する処理です。
たとえば「情報が登録されたら」をきっかけにして、「その内容を別のアプリに送る」という流れが作れます。さらにアクションを追加すれば、その後の処理まで1つのflowにまとめられます。
Zoho Flowは、アプリ同士を一直線につなぐだけではありません。条件によって処理を分けるDecision、指定した時間だけ待つDelay、値を保持するvariables、別のflowを呼び出すsubflowなどが使えます。エラーが起きたときの分岐や、手動または自動での再実行も用意されています。
より独自性の高い処理には、2つの方法があります。custom connectionを使うoutgoing webhookで外部APIへHTTPリクエストを送る方法と、custom functionでDelugeのコードを実行する方法です。Delugeは、Zohoのカスタム処理で使われるスクリプト言語です。初心者が最初から使う必要はありませんが、標準的な連携だけでは対応できない処理を検討するときの選択肢になります。
Professionalプランでは、on-premises agent(社内環境に置くための仕組み)に加えて、SQL、SAP、コマンドやスクリプトの実行が案内されています。クラウドアプリ同士の連携だけでなく、社内環境のシステムも対象にしたい場合は、Professionalの範囲が判断材料になります。
複数人で運用する場合は、接続設定の共有、フォルダによる整理、監査記録、バージョン管理も使えます。個人で試すだけでなく、組織でflowを管理したい場合にも検討できる構成です。
Zoho Flowの利用量は「task」で数えます。flowの中でアクションが1回成功するたびに、1 taskを消費します。ここがポイントで、flowが1回動くことと、taskを1つ消費することは同じではありません。1回のflowで複数のアクションが成功すれば、その数だけtaskが数えられます。
主な料金プランは次のとおりです。
注意
料金は2026年7月20日に確認したグローバル向けの米ドル表示で、日本円建ての価格ではありません。価格やプランの内容は変わる可能性があるため、導入前に公式の最新表示を確認してください。
Freeは、少ないflowとtaskでしくみを試すための入口です。有料プランを選ぶときは、予想するflowの実行回数だけでなく、1回に成功するアクション数を掛け合わせてtask数を見積もると、必要量を判断しやすくなります。
polling triggerは、対象アプリの状態を定期的に確認するトリガーです。その確認の間隔は、プランによって5分または15分と異なります。一方、webhook triggerは実行のタイミングが異なります。
数分の差が影響しない自動化なら、15分間隔でも候補になります。処理を始めるまでの時間が重要なら、使うトリガーの種類とプランの間隔を確認しておく必要があります。
Zoho Flowは、Zoho製品と外部アプリの両方を含む作業を、1つのflowとして組み立てたい場合に検討しやすいツールです。条件分岐や待機、エラー対応を含む流れに発展させたい場合や、必要に応じてAPIやDelugeを使ったカスタム処理を検討したい場合にも選択肢になります。
一方で、プランを決めるには、連携先アプリの区分、task数、トリガーの間隔をまとめて見る必要があります。社内環境との連携を前提にするなら、Professionalの対応範囲も確認しておきましょう。
プランを決める前に、自分の状況に当てはめて次の3点を整理しておきましょう。
この3点が整理できれば、無料枠で試すのか、必要なtask数に合わせて有料プランを選ぶのか、Professional固有の範囲まで必要なのかを、分けて判断できます。
Q.Zoho製品だけをつなぐツールですか?
A.いいえ。Zoho製品に加えて、外部アプリもflowで連携できます。ただし、base appとpremium appの区分があるため、使いたいアプリのプラン条件は確認が必要です。
Q.無料で試せますか?
A.Freeは0米ドルで、1か月あたり100 tasks、5 flowsを使えます。pollingは15分間隔、historyは30日間です。小さなflowで、taskの消費量まで含めて確かめられます。
Q.flowが1回動くと1 taskですか?
A.必ずしも1 taskとは限りません。flowの中で成功したアクション1回ごとに1 taskと数えます。複数のアクションが成功するflowは、1回の実行で複数のtaskを消費します。