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Makeとn8nの違いを比較|料金と用途で選ぶ

読む目安 約7分 更新日 2026-06-29

Makeとn8nは、どちらもアプリやサービスをつないで作業を自動化するためのツールです。やりたいことが似ていても、ワークフローの組み方、利用量の数え方、どこで動かすかといった点には違いがあります。ここでは、どちらが自分に合うかを判断できるように、その差を順番に見ていきます。

結論を先に

大まかには、ノーコードで視覚的に組みたい人はMake、自分の環境で動かしたり開発者として拡張したい人はn8n、という分かれ方になります。どちらも無料で試す入口があるので、迷ったら小さなワークフローを両方で作ってみるのが早道です。

Make

こんな人に

ノーコードでアプリ連携や業務プロセスを視覚的に組み、まず無料から始めたい

n8n

こんな人に

自分のサーバーで運用したい、HTTP連携やcustom node、AIワークフローまで自分で広げたい

どんなツールか

Makeは、コーディングなしでアプリケーションやサービスを接続し、ワークフローやタスクを自動化するためのプラットフォームです。フォーム送信後の営業通知のような単純な自動化から、従業員のオンボーディングや請求書処理といった複数ステップの業務プロセスまで、視覚的に組み立てられます。

n8nは、Cloud版とself-host版の両方を持つ自動化ツールです。Cloud版はインストール不要ですぐ使え、self-host版は自分でサーバー環境を用意して動かします。ここでいうself-hostとは、ツールを提供元のクラウドではなく自分の管理する環境で動かすことを指します。この「自分でも動かせる」という選択肢が、Makeとの分かりやすい違いのひとつです。

ワークフローの組み方

両方とも、処理を部品のようにつないで自動化を作る点は共通していますが、呼び方と単位が違います。

Makeでは、アプリ連携を組み合わせてワークフロー(シナリオ)を作ります。ひとつひとつの処理はモジュールと呼ばれ、それらを並べて流れを作ります。

n8nでは、ノード(node)をつないでワークフローを作ります。ノードには大きく2種類あり、ワークフローの開始点になるtrigger node(何かをきっかけに動き出す部分)と、データの処理や外部システムへの操作を担うaction nodeに分かれます。トリガーで始まり、アクションで処理する、という流れで考えると分かりやすいでしょう。

料金・利用量の数え方

ここが、両者でもっとも誤解しやすい部分です。月額だけを見て比べると判断を誤りやすいので、「何を1回と数えるか」を理解しておく必要があります。

Makeの利用量は、クレジットで数えます。クレジットはMakeを使うために購入・消費する通貨のようなもので、もともとオペレーションと呼ばれていた単位が置き換わったものです。オペレーションとは、モジュールが1回動いてデータを処理したり新しいデータを確認したりすることを指します。AI以外のアプリでは、基本的に1オペレーション=1クレジットです。ただし消費のされ方はモジュールの種類で変わります。trigger、search、action、aggregator、iteratorなどで数え方が異なり、routerやfilterのような一部のモジュールはクレジットを消費しません。つまり、ステップが多く複雑なワークフローほどクレジットを多く使う傾向がある、と考えておくとよいでしょう。

n8nの利用量は、execution(実行)で数えます。executionとは、ワークフローが開始から終了まで1回走ることです。料金はワークフローの複雑さに関係なく、月間のexecution回数に基づきます。同じ1回の実行なら、中のノードが多くても少なくても1executionです。なお、有料プランの上限に数えられるのは、トリガーやスケジュールで自動的に始まる本番実行だけで、手動でテスト実行したぶんは数えられません。

この違いは選び方に直結します。ステップ数の多いワークフローを頻繁に動かす場合、Makeはモジュールが動くたびにクレジットを消費しますが、n8nは1回の実行としてまとめて数えます。逆に、シンプルな処理を理解しやすい単位で積み上げたいならMakeのクレジット制も見通しが立てやすい、という見方もできます。

参考までに、確認時点の料金は次のとおりです。

Maken8n
数え方クレジット(オペレーション/モジュール単位)execution(ワークフロー1回の実行)
無料の入口Freeプラン(月額0ドル・最大1,000クレジット/月)Cloudの無料トライアル / self-hosted Community edition
有料の入口Core 月額9ドル(10,000クレジット/月の表示)Starter 月額20ユーロ(年払い・2.5K executions)
中位プランPro 月額16ドル / Teams 月額29ドル(同上の表示)Pro 月額50ユーロ(10K executions)/ Business 月額667ユーロ(40K executions)
最上位Enterprise(カスタム料金)Enterprise(問い合わせ・execution数はカスタム)

n8nは、すべてのプランで利用者数・ワークフロー数・連携が無制限で、execution数の上限がプランを分けます。プランによって、n8nがホスティングするか自分でself-hostするかも変わります。

注意

上の料金は確認時点(2026年6月6日)の公式料金ページの表示です。Makeは10,000クレジット/月を選んだ場合、n8nは年払い表示で、通貨も異なります。価格やクレジット数、プラン内容は変わりやすいため、申し込み前に必ず公式の料金ページで最新を確認してください。どちらが安いかは、使い方やワークフローの量で変わります。

無料で試す入口

どちらも無料から始められますが、入口の作りが違います。

Makeには時間制限のないFreeプランがあり、月あたり最大1,000クレジットの範囲で試せます。

n8nの無料は2種類に分かれます。ひとつはCloudの無料トライアル、もうひとつはself-hostユーザー向けの無料のCommunity editionです。この2つは同じ無料プランではなく、Cloudで手軽に試すか、自分の環境に入れて使うかという別々の入口です。

動かす場所と運用の手間

Makeはクラウド上で動かして使うツールです。企業利用の文脈では、社内のローカルネットワークやSAPなどへ自動化からアクセスするためのon-prem agentや、SSO(シングルサインオン)などが確認項目に挙がります。

n8nはCloudとself-hostを選べるのが特徴です。ただしself-hostは自由度が高い反面、運用を自分で持つことになります。多くの用途ではDockerでの導入が推奨され、環境変数による設定、データベース(SQLiteまたはPostgreSQL)、規模が大きくなったときのqueue modeやデータの整理などを自分で扱います。サーバー管理に慣れていればこの自由度は強みですが、そうでなければCloud版を選ぶ、という考え方もできます。self-hostできるから誰でもそうすべき、というわけではありません。

アプリ連携と拡張性

用意された連携だけで足りるか、足りないときに広げられるかも比較ポイントです。

Makeは、用意済みのアプリ連携でワークフローを作れるのに加えて、HTTP appを含むノーコードのツール群を使って、APIを持つアプリやサービスへつなぐ余地があります。さらに開発者向けには、REST形式のMake API、Custom Apps、AIからシナリオを呼び出せるMake MCP Serverといった拡張経路も用意されています。

n8nは、built-in nodesやコミュニティが作ったnodesに加え、HTTP Request nodeを使えば専用ノードがないサービスにも汎用的につなげます。既存のノードで足りなければ自分でcustom nodeを作って拡張でき、さらにpublic APIやCLI、ワークフロー内のn8n API nodeから、n8n自体をプログラムで操作する道もあります。連携の幅を、用意された数だけでなく「足りないときにどう広げるか」で見ると、どちらも拡張の手段を持っていることが分かります。

AI関連の機能

両方ともAIを扱う入口があります。

Makeには、tools(道具)やknowledge(参照する知識)を組み合わせ、chatで試しながら作れるMake AI Agents(New)があります。公式は、柔軟な判断が必要な処理にはAI agent、決まった手順で同じ結果を返す処理には通常のシナリオ、という使い分けを示しています。なお現時点ではopen betaのため、機能や料金は変わる可能性があり、重要な判断をそのまま任せる用途には慎重さが求められます。

n8nには、LangChain系の機能を扱えるノードがあり、通常のノードと組み合わせて使えます。外部データを参照しながら回答を作るRAGのようなワークフローも構成できます。AI関連の連携カテゴリには、Agents、Memory、Language Models、Vector Stores、Toolsなどが並びます。

どちらが自分に合うか

Makeは、視覚的に業務プロセスを組み、クレジットの消費を見ながら設計したい人に向いています。ノーコードで始めやすく、AI agentやMCPを既存のシナリオと組み合わせたい場面でも比較しやすいツールです。

n8nは、ノードをつないでワークフローを作る形が合う人、Cloudだけでなくself-hostで自分の環境に置きたい人、HTTP RequestやAPI、custom node、LangChainを含むAIワークフローまで自分で広げたい人に向いています。

確認しておきたいこと

ワークフローはステップが多くなりがちか。多いならMakeのクレジット消費とn8nのexecution単位で、どちらの数え方が見通しやすいかを考える。
自分の環境(self-host)で動かしたいか、それともクラウドで手軽に使いたいか。
用意された連携で足りるか、APIやcustom nodeで広げる必要があるか。
申し込み前に、最新の料金ページでプランとクレジット数・execution数を確認したか。

よくある質問

Q.結局どっちが安い?

A.一概には言えません。Makeはクレジット(オペレーション)単位、n8nはexecution単位で数え方が違うため、安さはワークフローのステップ数や実行回数で変わります。自分の使い方に当てはめて、最新の料金ページで見比べてください。

Q.無料のままずっと使える?

A.Makeには時間制限のないFreeプラン(月最大1,000クレジット)があります。n8nはCloudの無料トライアルと、self-host向けの無料Community editionがあり、後者は自分の環境で動かす形です。

Q.プログラミングは必要?

A.どちらもノーコードで基本のワークフローを作れます。ただしn8nのself-hostにはサーバー管理などの技術知識が必要で、両方ともHTTP連携やAPI、custom nodeといった開発者向けの拡張手段も用意されています。

Q.自分のサーバーで動かせる?

A.n8nはself-hostに対応し、Docker、設定、データベース、スケール運用を自分で管理します。Makeはクラウドで使うツールで、企業向けにはローカルネットワークへつなぐon-prem agentなどが確認項目になります。

まとめ

Makeとn8nは、やれることは近くても、組み方の単位(モジュール/クレジット対ノード/execution)と、動かす場所(クラウド中心対Cloudとself-host)で性格が分かれます。視覚的にノーコードで始めたいならMake、自分の環境で運用や拡張まで持ちたいならn8nが候補になります。どちらも無料の入口があるので、小さなワークフローで使い心地と費用感を試してから決めるのが確実です。

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出典

確認日: 2026-06-06 以降(記載の各公式ページで確認。価格などは変わることがあります)

Make

n8n