n8nとMicrosoft Power Automateは、どちらも複数のサービスや処理をつなぎ、繰り返し作業を自動化するツールです。ただし、選び方は機能数の多さだけでは決まりません。自分のサーバーで運用したいのか、PC上の操作まで自動化したいのかで、向く候補が分かれます。
自分で用意したサーバーで動かす選択肢や、APIを使った連携を重視するならn8nが候補です。Microsoft製品や外部サービスの連携に加え、PC上の作業も自動化したいならPower Automateが候補になります。
n8n
こんな人に
クラウドとセルフホストから実行環境を選び、APIも使って連携を組みたい
Power Automate
こんな人に
クラウド上の連携とPC操作の自動化を一つの候補で検討したい
| 比較する点 | n8n | Power Automate |
|---|---|---|
| 自動化の組み方 | ノードをつないでワークフローを作る | クラウドフローとデスクトップフローを使う |
| 実行環境 | n8n Cloud、またはセルフホスト | クラウド処理と、マシン上で動くデスクトップ処理 |
| 外部サービスとの連携 | ノードを使い、専用ノードがない場合はHTTP Requestノードで認証情報を利用できる | 標準コネクタに加え、カスタムコネクタでAPIをフローに接続できる |
| 利用量・ライセンスの見方 | ワークフロー全体が完了した実行回数が主な単位 | Premiumはユーザー単位、Process系はボット単位 |
| 特に比較したい用途 | セルフホストやAPIを使う連携 | クラウド連携とデスクトップ作業の自動化 |
n8nでは、一つひとつの処理や連携を「ノード」と呼び、それらをつないでワークフローを作ります。例えば、「情報を受け取る」「必要な形に整える」「別のサービスに渡す」という処理を、順番につなぐイメージです。
実行環境はn8n Cloudだけでなく、セルフホストも選べます。セルフホストとは、自分で用意したサーバーにn8nを入れて動かす方法です。Community Editionも案内されていますが、サーバーの準備や日常の運用は別に考える必要があります。
専用のノードがない連携先でも、HTTP Requestノードで使う認証情報を設定できます。APIはサービス同士がデータをやり取りする窓口のようなものです。連携先のAPIを使って組み合わせたい人にとって、この柔軟性が選ぶ理由になります。
別の比較対象も含めて検討するなら、n8nとWorkatoの比較も確認できます。
Power Automateは、クラウドフローとデスクトップフローを利用できます。クラウドフローはサービス間の処理をつなぐ自動化で、デスクトップフローはマシン上の操作を自動化する仕組みです。
コネクタは、対応するサービスとPower Automateをつなぐ部品です。用意された標準コネクタだけでなく、カスタムコネクタを使ってAPIをフローに接続できます。最初に、現在使っているサービスのコネクタがあるかを確認し、ない場合はAPI連携で補えるかを見ると選びやすくなります。
PC操作を人の操作なしで実行する無人RPAも比較できます。Power Automateはデスクトップフローを実行するとき、マシンへ自動でサインインし、完了後にサインアウトする仕組みを持ちます。PCで動く既存の作業を自動化したい場合は、Power Automateを先に確認する理由になります。
n8nの有料プランは、ワークフローが最初から最後まで1回走ることを1 executionとし、実行回数を主な利用量としています。年払いの月額表示では、Starterが20ユーロで2,500 executions、Proが50ユーロで10,000 executionsです。
Power Automateは課金対象が一系統ではありません。年払いの月額表示で、Premiumは1ユーザーあたり15ドル、Processは1ボットあたり150ドル、Hosted Processは1ボットあたり215ドルです。Premiumはクラウドフローと人が操作しながら使うデスクトップフロー、Processは無人RPA、Hosted ProcessはMicrosoftがホストする仮想マシンを含みます。
そのため、月額表示だけを並べるのではなく、n8nでは月間のワークフロー実行回数、Power Automateでは使う人数と無人実行するボット数をそれぞれ見積もる必要があります。n8nをセルフホストするなら、サーバーと運用の負担も含めて判断します。
注意
料金は2026年7月16日確認時点の表示です。n8nはグローバル向けのユーロ表示を参考にし、Power Automateは地域別価格が表示される場合があるため、契約する地域の公式料金を確認してください。
まず、自動化する対象を分けます。サービス間のデータ連携が中心なら両方を比較できます。PC上の画面操作を無人で実行する必要があるなら、Power AutomateのProcess系を先に確認します。
次に、実行環境を決めます。自社で用意したサーバーに置きたいならn8nが候補です。セルフホストの自由度と引き換えに、導入後に誰がサーバーを管理するかも決めておきます。
最後に、必要な連携先と費用の数え方を照合します。必要なノードまたはコネクタがあるか、ない場合にAPIで補えるかを確認します。そのうえで、実行回数で計算するn8nと、ユーザー数またはボット数で計算するPower Automateを、自分の利用量で比べます。
Q.無料で試せる?
A.n8nはCloudの無料トライアルと、GitHubから利用できるセルフホスト向けCommunity Editionを案内しています。Power Automateは30日間の無料トライアルを案内しています。セルフホストではn8nの利用料とサーバー・運用コストを分けて考えてください。
Q.PCの定型操作を無人で実行するならどっち?
A.Power Automateには、無人デスクトップフローとそのライセンスがあります。マシン上の操作が主目的なら、Power AutomateのProcessとHosted Processの違いを確認してください。
Q.料金はどう比べる?
A.n8nは月間のワークフロー実行回数、Power Automateは利用するユーザー数とボット数から見積もります。同じ「月額」でも数え方が違うため、表示価格だけの比較は避けます。
確認日: 2026-06-06 以降(記載の各公式ページで確認。価格などは変わることがあります)
n8n
Microsoft Power Automate